世界15カ国のオーラルケアについて
口臭を気にする日本人
11月8日は“いい歯の日”ということで、世界15カ国で行った口腔衛生についての意識調査を紹介したいと思います。この調査はヨーロッパ、アジア、南北アメリカ地域の15カ国の18歳から65歳までの男女合計15,000人を対象にサンスターが2021年4月に実施しました。
お口の健康状態について、15カ国平均で最も多いお悩みは「知覚過敏」で、以下「むし歯がある」、「歯ぐきの炎症・歯周病」と続きます。口臭については日本人が34%と15カ国中トップで、エリア的にもアジアの国々で気にしている人の割合が高い傾向にありました。
普段のオーラルケアについては、「1日2回歯を磨く」人の割合は15カ国平均で53%と最も高く、日本もほぼ同レベルでした。一方で「舌を磨く」、「フッ素入り歯磨きで2分間磨く」、「年に2回歯科医院に行く」、「食後は歯を磨く」、「フロスを使用している」、「電動歯ブラシの使用」、「砂糖の入ったお菓子や飲み物を避ける」といった項目ではいずれも30%以下と各国平均を下回っており、とくに洗口液の使用(「1日に2回洗口液を使用」「帰宅後に洗口液を使用」)は日本では低い割合でした。この結果から日本についていえば、日頃の歯ブラシによるケアは十分に行われているものの、フロスの使用や舌の汚れ落とし、歯科医院での定期検診等はまだ不十分だといえそうです。
お口の健康と身体の健康との関係の理解度は日本が一位
さらに日本人に特徴的だったのは「お口の健康が身体全体の健康に関係する」と理解している人の割合が38%と、15カ国中最も高いことです。口腔ケアの大切さが全身の健康と関連づけて周知徹底されていることがうかがえます。
また、魅力的な笑顔づくりのために希望する施術としてホワイトニングが48%と日本も含めた多くの国で人気があり、矯正治療(16%)、インプラント(11%)等を上回っていました。
ちなみにお口の健康のためにやめたいと思っている習慣では「甘いお菓子」(中国が31%でトップ、日本は22%、)、「喫煙」(ドイツとスペインで27%と最も高い、日本は12%)、「歯に着色しやすい飲み物を避ける」(イタリア、インドネシア、ブラジルで22%と高く、日本は15%)がトップ3でした。イタリアではワインによる歯の着色が気になるところかと想像されますが、各国のお国柄や文化を反映しつつも、お口の健康に対する認識は全体的に高く、日常のケアにも十分気を配っていることがわかりました。