その歯の痛みはストレスが原因かも?
ストレスは万病の元
ストレスは心身に影響を及ぼすことが知られており、さまざまな健康上の不調を招く原因ともなります。"ストレスは万病の元"ともいわれる理由ですが、これは口腔内への影響についても同様です。睡眠中の食いしばりや歯ぎしりもストレスが原因といわれており、交感神経が優位になることで、あごや口のまわりの筋肉が緊張するために起こります。食いしばりはあごに60kg以上の力がかかるともいわれ、歯が割れたり、ヒビが入るなどして健康な歯を失う原因ともなりかねません。寝ている間の歯ぎしりも上下の歯をものすごい力ですり合わせるので、歯が磨り減ってしまうほどです。
歯ぎしりや食いしばりは歯を支えている歯肉へも過度の負担がかかるため、歯肉が痛くなったり、歯がぐらつくだけでなく、腫れやうずくなどして歯周病の悪化をもたらすことも珍しくありません。
また、唾液量の減少傾向もストレス下において顕著となりますが、その理由はストレスを感じたときにはからだが臨戦態勢を取るため交感神経が優位となり、唾液を分泌する副交感神経が抑制されるためです。口腔内を洗い流してくれる唾液の自浄作用が低下するため、むし歯菌や歯周病菌が増殖をしやすい環境になるため、歯周病やむし歯になったり、口臭を強めたりする原因ともなるのです。
ストレスを解消して歯と歯肉の健康維持を
適度なストレスは発奮材料となってやる気を起こさせたり、人を成長させるなど生きていく上での刺激として欠かせないといっていいでしょう。ただ、過度のストレスは免疫力の低下のほか、病気の原因ともなり、その例としては蕁麻疹、円形脱毛症、偏頭痛、過敏性大腸炎、過呼吸症候群、突発性難聴などがあげられます。口腔内もその例にもれず、ストレスによって不調を招くことがあるということをお忘れなく。
ストレスを発散して心を健やかに保つことは同時にからだの健康に直結しています。日々のオーラルケアとご自身に合ったストレス解消法をみつけて快適な毎日を過ごしたいものです。