お口の中の大掃除はすみましたか?
なにかと気ぜわしい12月ですが、お口の中のケアも忘れずにさっぱりとして気持ちのよい新年を迎えたいものです。年末年始は歯科医院も休みとなりますので気になっているところがあれば早めに対応しておくことが肝心です。
家の中の大掃除と同様、お口の中も普段から汚れをためないことが第一です。ということで、普段の歯磨きの習慣を今一度見直してみましょう。
歯ブラシは濡らして使うのはNG?
歯を磨く前に歯ブラシを濡らす方は多いと思いますが、これは意外にもNGです。水で塗らすとすぐに泡だつため、短い時間でも十分ブラッシングをした気分になってしまうためです。実際に早く切り上げてしまいがちとなり、結果的に磨き残しの原因となるので濡らさずに磨くことをお勧めします。
歯ブラシはペンを持つときと同じ握り方で軽く歯ブラシを支えて、毛先が広がらないくらいの力で小刻みに磨きます。ゴシゴシと力まかせに磨くのはいかにも磨いた感じはありますが、磨き残しがでやすいばかりでなく、エナメル質を傷つけるおそれがあるからです。
磨いたあとはフッ素の効果を残すために、念入りにすすぐ必要はありません。これも驚かれるかもしれませんが、10cc程度の水ですすげば十分といわれています。
また、歯ブラシを長い期間、使い続けるのもNGです。歯ブラシは1日3回磨く方であれば、1か月がほぼ交換時期となります。清潔さを保つことと、ある程度使うと汚れが落とす効率が悪くなってしまうためです。歯ブラシの毛先が広がってきた時にはすでに交換時期と考えてください。
食べたらすぐ磨くのがいいのか、それとも時間をおくのがいいのか諸説ありますが、一般的には口の中に残留している糖質を早く取り除くためにも食べたらすぐに磨くことをお勧めします。細菌のえさとなる糖質はできるだけお口の中に残しておきたくないためです。糖質は細菌によって分解されて酸を発生させますが、この酸は歯のエナメル質を溶かして(脱灰)むし歯の原因となるのです。
歯間ブラシ、デンタルフロスの併用で予防効果アップ
家の中のお掃除グッズもさまざまありますが、口腔ケアの場合は歯ブラシのほかにはデンタルフロス、歯間ブラシが必要です。歯間のプラーク(歯垢)などの汚れは歯ブラシでは60%弱しか除去できませんが、デンタルフロスや歯間ブラシを使うことで80〜90%以上除去することができます。それでも100%取り去ることはできませんが、こうした歯間専用グッズを使うことでむし歯や歯周病の予防効果はぐんとアップします。5分もかからないことですが、この一手間があなたの歯を将来にわたって守ることになります。
お口の中の大掃除にあたるのが歯科医院での定期健診・定期クリーニングといえるかもしれません。ただし、歯科の大掃除は3か月に1回というペースが目安です。
お家であれば、引っ越して真新しいところに住むことも可能ですが、ご自身のお口の中に関しては一生のお付き合いです。永久歯は抜けてしまったらもう生え替わりません。大事に長持ちさせたいものです。