長時間うつむくスマホは要注意!
意外と気づかない"歯の接触癖"

歯が噛み合っている時間は1日に17分程度

秋はスポーツをするのにもよし、天高く馬肥ゆる秋ということで食べ物もおいしく、また、おちついて読書などにも集中できる季節です。最近は本よりはスマホを手放せないという人の方が多いのかもしれません。
読書など趣味の世界に没頭するときにもじつは気をつけていただきたいことがあります。それは上下の歯が触れ合わずに離れているかどうかということです。じつは歯が噛み合っている時間は意外に短く、1日のうち17分程度です。噛み合っているのは食事と会話をしている時で、それ以外は上下の歯の間は2~3㎜離れているのが自然なのです。
長時間、歯が触れ合ったり噛みしめてしまったりして、それが癖になっている場合があり、こうした癖を「歯の接触癖」(TCH=Tooth Contacting Habit)といいます。寝ている間の歯ぎしりや食いしばりとは区別され、「弱い噛み締めを長時間行う癖」のことをいいます。

顎関節症や肩こりなどの原因にも

なぜこうした接触癖が問題になるかというと、歯が軽く接触している程度でも咀嚼筋や顔面筋、顎関節はつねに刺激を受けて緊張を強いられ、それが毎日続くために疲労が生じてしまうためです。顎関節の慢性的な痛みや舌痛、頬の粘膜を間違って噛んでしまうこともあり、ひどくなると口が開かないなど顎関節症の症状や肩こりや頭痛などを招いてしまうこともあるのです。そのほか補綴物の脱落や歯冠の破損、歯にヒビが入ったり、知覚過敏、歯周病の悪化の原因にもなり、その症状は多岐にわたるといえます。
このような癖は緊張する場面や集中して作業をするような時に多くみられます。具体的には家事や車の運転、パソコンの作業やテレビゲーム、勉強しているときなどに多いといわれています。うつむきがちな姿勢で起こりやすく、これは下を向くと上下の歯の隙間がどうしても狭くなり、接触しやすくなるためです。手元のスマホをみつめている時はまさにこのうつむき加減の姿勢となるため要注意といえます。
いずれも無意識にしていることなので本人には噛み締めたり、歯が触れているという自覚はありませんが、接触癖の有無は舌を見ればわかります。舌の側面や先端にギザギザした歯の噛み跡があれば、接触癖がある証拠です。こうした歯の噛み跡は「舌圧痕」といい、噛み締めが長時間に及ぶことで舌に跡が残るために生じます。頬に内側の粘膜にやや突起した白い筋が出ることもあります。

接触癖があるとわかったら、生活改善をすることが第一です。噛み締めていることに気づくために、「歯を離す」「リラックス」などと書いた張り紙を部屋に貼って、意識的に歯を離す癖をつけることをお勧めします。最終的には歯が接触したら条件反射的に離すよう癖づけすることで改善できます。
ただ、生活改善でよくならなかったり顎関節に痛みがあるような場合は噛み合わせや歯列などに問題がある場合もあるので、一度、歯科医に相談されるとよいでしょう。
秋の夜長、のんびりとリラックスしてお過ごしください。

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