歯ブラシで認知症予防

歯周病と認知症の意外な関係

ひがしさわ歯科医院:歯周病と認知症の意外な関係高齢化が進む日本で問題となっているのが認知症患者の急増です。認知症を発症する病気の約7割を占めるのがアルツハイマー病で、アルツハイマー病では脳内にアミロイドβというタンパク質が蓄積して老人斑とよばれるシミをつくり、やがて炎症を引き起こして正常な神経細胞が破壊されることから、認知機能が低下していくと考えられています。
アルツハイマー病の原因ともいれるアミロイドβという特殊なタンパク質がどのようにして脳内に蓄積されるのかは解明されていず、従来は脳内で産生され、蓄積されると考えられてきました。しかし、最近になって認知症の患者の脳内から歯周病の原因菌が検出されたことから、認知症と歯周病との関係がクローズアップされ、治療法の手がかりがみつかるのではないかと注目が集まっています。

徹底した歯周病対策で認知症予防を

ひがしさわ歯科医院:徹底した歯周病対策で認知症予防を歯周病菌を含む末梢慢性炎症の脳機能に及ぼす影響について研究を行ってきたのが九州大学の武洲准教授らのグループです。2017年同研究グループでは歯周病菌成分がアルツハイマー病を誘発することを突き止めました。
同グループの実験では歯周病の原因菌であるジンジバリス(PG)菌を中年マウスに3週間連続して投与し、その結果を分析したところ、投与していないマウスに比べて脳内のアミロイドβが10倍に増え、記憶力が低下することを実証しました。この結果から研究チームは歯周病患者の歯茎に生じたアミロイドβが血管を通して体内に侵入し、その後、脳内に蓄積されて記憶障害などを引き起こす可能性があることを示唆しました。
歯周病はこれまでも糖尿病や高血圧、関節リウマチなど多くの病気の遠因となることが指摘されていますが、認知症にまでその恐れが広がるとなれば、歯周病はまさに万病のもとといえるのではないでしょうか。
ただ、発症を5年遅らせることでアルツハイマー病認知症患者が半減できると推計されることから、口腔ケアによる歯周病予防を徹底することで認知症の予防ならびに発症を遅らせられることにもつながるとして期待がもたれています。
武洲准教授らは歯周病菌を含む末梢慢性炎症を制御する物質を探しだして食品として開発する研究も行っていくとのことです。ただ、こうした食品や薬の開発には長い年月がかかるため、今の段階では口腔ケアを地道にしっかりと行い歯周病の予防習慣をつけることが早道のようです。
歯周病菌が増殖してできるプラークは口をゆすぐだけでは汚れは取れません。粘性のバイオフィルムをつくって歯の表面にこびりついているからです。“歯周病予防に近道なし”ということで丁寧な歯みがきによってバイオフィルムを除去するよう心がけてください。

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