妊娠中の歯の痛みは大きなストレスとなり、妊婦と胎児に少なからず影響を与えることが考えられます。原則的に歯科治療ができない時期はありません。妊婦と胎児の状態によりますが、妊娠中期(満16〜27週)の安定期に治療を行うことがより安全であり、妊娠初期(〜満15週)や妊娠後期(満28週〜)においては、治療によるストレスなどを起因とするリスクを避けるために、痛みを抑える処置程度にとどめる場合もあります。
したがって妊娠を疑う時は、歯科を受診する前に産婦人科で妊娠検査を行うことが理想的であり、妊娠中の歯科治療においては、必ず妊娠期間中であることを歯科医師に申し出て下さい。その状態に沿った歯科治療を受けることができます。
歯科治療では痛みの激しいときに麻酔薬を使用しますが、局所麻酔であり、使用料も限られるため、痛みのストレスと比較すると、適切の使用であれば通常問題はないといえます。また、虫歯などの痛みの原因を探るためにレントゲン撮影を行いますが、鉛入りのエプロンなどを使用し防護を行う上、照射量もごくわずかで照射部位も腹部からは離れています。
妊娠期間中、産後はホルモン分泌の変化、食生活の変化、つわりによる口腔ケア不全などにより虫歯ができたり、歯周病を発症するなど口の中のトラブルが発症しやすくなります。近年の調査によれば歯周病と早産の関連性を裏付ける報告もされています。
特に口腔内に異常を感じない場合でも妊産婦歯科検診を受診され、異常があれば早期に対処する必要があります。
胎児に目を向けますと、妊娠満7週ごろから胎児の歯がつくられ始めます。
胎児が必要とする栄養はすべて母体から与えられるのですから、バランスのとれた食事と正しい口腔ケアが妊婦、胎児の両者にとって必要不可欠です。
受診する際、妊娠の疑いがある場合、妊娠中、授乳中 必ずお伝え下さい♪
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